地域おこし協力隊は
- 自分のスキルを活かして地域に貢献できるやりがいのある仕事
- 副業もできるから自分の「生業」が作れる
- 起業するなら100万円もらえるかも
というようなポジティブな側面がある一方で、様々な問題から志半ばで協力隊を辞めてしまう方も少なくありません。
今回は私の知っている事例を交えて地域おこし協力隊の問題点について知っていただこうと思います。
さらに各問題点のちだ的回避方法も併せて書きます。
もしこれから地域おこし協力隊を受験するのであれば、知っておくと無駄に消耗せずに済みますよ。
そもそも地域おこし協力隊ってなんだ?と言う方はちだの超簡単解説記事をどうぞ。
目次
自治体の認識がやばいパターン
まずは、地域おこし協力隊を採用する自治体そのものの認識がやばいパターンです。
ちょっと掘り下げてみましょう。
自治体の認識やばいパターン例
地域おこし協力隊にかかる人件費や活動経費などは、市町村が立て替えて、あとから国が補填する流れです。
そう、
自治体の持ち出しは一切ないのです。
そして
都会から若者が来る
のです。
つまり、地域おこし協力隊の制度を使うと
無料で使える便利な若者が来る!ということなんです!!
いいでしょうか。
こういう認識の自治体は、少なくないです。また、地方自治体では首長(市長とか町長とか)の力が強いんです。
言ってみれば、
役所 = 会社
首長 = 社長的構図です。
*もちろん、予算を適切に使っているかを監視する意味で議員さんがいますが。
なので、こう言うことが起こり得ます。





地域おこし協力隊の制度が浸透してきているとはいえ、こういうケースもなくはないです。
伊豆の国市は違いますが!
もしあなたがここの自治体に地域おこし協力隊として採用されたら、
- 9時17時で役所で働き
- 自分の仕事以外のことはせず
- 3年後には役場の臨時職員として働く
と言うことになる、かも、しれません。
ちなみに、
自分は田舎で淡々と仕事をして暮らしたいのだ
という希望があれば、これはむしろ歓迎ですね。
自治体の認識やばいパターンを回避する方法
それでは、このパターンをどう回避すればいいのでしょうか。
ちだ的に考えてみました。
ズバリ、
- 面接で根掘り葉掘り聞く
- (いれば)その自治体の協力隊員に聞く
です。
面接で根掘り葉掘り聞く
自分が面接官だ。
この自治体を面接してやる。
くらいの勢いで根掘り葉掘り聞いてください。
- 想定している業務は何か
- それに必要なスキルは何か
(自分のスキルと合致しているか) - 成果目標はあるか
- 協力隊に求めるものは何か
- 副業の可否はどうか。
(明示されていない場合) - 将来的に定住をしようと思うと、自分の生業を3年で持つ必要があるが、生業を持つための時間は業務時間に含まれるか
(例:農家になりたいと思ったら、業務時間を農家研修や農作業に充てられるか)
これくらいは聞いて大丈夫です。
理解ある自治体であれば
やる気がある!ぜひ頑張って欲しい!!
となるでしょう。
逆に理解がない自治体であれば
めんどくさそう。この人はやめておこう
となるでしょう。
とにかく、自分が面接官だマインドはとても重要です。
あなたの3年を、もしかしたら一生を費やすのですから。
(いれば)その自治体の協力隊員に聞く
これが最も簡単で効果的です。
協力隊員は、全員と言っていいほどfacebookやTwitterをやっています。
さくっと聞いてください。
みんなフレンドリーなので、ざっくばらんに教えてくれますよ。
近隣自治体のことも聞いていたりするので、希望する市町村に隊員がいない場合には近くのエリアで活動している協力隊に聞くのもありです。
もう一回言いますが、これが一番簡単で効果的です。
迷惑だと思わずに聞いてください。
受け入れ地域が正しく理解していないパターン
受け入れる地域、または受け入れる職場(NPO等)の方々が地域おこし協力隊についての理解がないパターンです。
これはしょうがない側面があります。
なぜなら、地域おこし協力隊を受け入れる前にそもそも協力隊が何か、何をして欲しいのか、を考える機会がないから、です。
受け入れ側の理解不足はこのように始まります。



このような経緯は、決して珍しくはありません。
もちろん、協力隊の役割や意義を理解するためのコミュニケーションを重ねた上で募集しているところもあります。
ですが、正直、受け入れ地域が正しく理解している方が少ないです。
仮に地域のうち数名が理解できていても、他の多数はわからない、話も聞いたことない、と言うことになります。
なのでほとんどの隊員にとっては
地域の方の理解と自分の存在意義のギャップを埋める作業が協力隊としての最初の仕事と言っても過言ではありません。
こちらも掘り下げてみます。
地域の雑用係りになるパターン
よくある不幸は、



これが続くと、ガチで
3年間草刈りをして終わったということになります。
しかし、協力隊が地域で活動するためには地域の方々に一定の信頼をしていただく必要があります。
一定の信頼をしてもらうためには、いわゆる雑用をこなす必要があるのも事実です。
では、地域の雑用係りになるパターンを回避する、対応するにはどうすればいいのでしょうか。
地域の雑用係りになるパターンを回避する、対応する方法
地域の雑用係りになるパターンを回避、対応する方法をちだ的に考えてみました。
ズバリ、
- 面接で根ほり葉ほり聞く
- 自分定住するために仕事を作らなきゃいけない人ですアピールをする
です。
面接で根ほり葉ほり聞く
面接で最低でも以下の点を聞きましょう
- 地域での相談役、的な人はいるか
- なぜその地域で協力隊を要請することになったのか
- 要請する経緯に妥当性があるか。なければ突っ込む。
- なぜその地域で協力隊を要請することになったのか
- 地域の方が協力隊に求めることは何か
採用面接で、地域の方々が面接官になるパターンもあります。
ラッキーですね。地域の方々が協力隊を真剣に考えている証拠です。
だからこそ、遠慮せずに質問しましょう。
自分定住するために仕事を作らなきゃいけない人ですアピールをする
こちらはすでに協力隊として活動を始めた後の話です。
日々の雑用をしながら、自分定住するために仕事を作らなきゃいけないんですよねアピールをしましょう。
地域の方々は、悪気なく協力隊のことを
- よくわからないけど、色々雑用してくれる人
- 役所の人
- 3年終わったら次の人が来る
- こんな田舎に来てもどうしようもないのに。もの好きなボランティアかな。
- たまに広報に載る人
くらいな印象を持っています。
他人が自分に抱く印象は、言動によって作られます。
黙々と雑用だけをやる人 = 雑用をやる人
何かやりたいと言っている人 = 何かをやりたい人
になります。
それを変えていく努力をしましょう。
また、地域の意向や状況を無視して自分のやりたいことだけをやった結果、地域から浮いて活動が続かなかったという失敗パターンもあります。
あくまでも信頼関係を築きながら、徐々にアピールをするのが吉です。
地域おこし協力隊の問題点とは?その回避方法は?現役隊員が真剣に考えてみた。:まとめ
ちだが考える問題1:
「自治体の認識やばいパターン」を回避する方法は
- とにかく面接で質問しまくる。
- すでに活動している隊員に聞く
でした。
ちだが考える問題2:
「受け入れ地域が正しく理解していないパターン」を回避する方法は
- 面接で根ほり葉ほり聞く
- 自分定住するために仕事を作らなきゃいけない人ですアピールをする
でした。
地域おこし協力隊は、そもそもが具体的な成果を求められない制度です。
したがって、自治体側もとりあえず協力隊募集しておくか、地域側もとりあえず協力隊欲しいな、というとりあえずが横行します。
そしてうまくいけば儲けものと。
一方で、協力隊の3年間はあなたの人生に大きく関わります。
後悔しないよう、根掘り葉掘り行きましょう。
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地域おこし協力隊って何だ?と言う点を制度面から掘り下げたい方向けの記事
地域おこし協力隊が終わった後って、どうなるの?と言う方向けの記事