「地域おこし協力隊で起業すると100万円もらえる!」のウソとホント

「地域おこし協力隊になって起業したい!だって100万円もらえるんでしょ?」
こんな話をまことしやかに聞きます。でもこれ、半分ホントで半分ウソ。ちゃんと書くと
自治体によって違う要件を満たした上でもらえるかどうか変わる です。

じゃあ実際のところどうなんでしょうか。JOINに聞いてみました。

現役の地域おこし協力隊員はもちろん、「地域おこし協力隊に興味がある!」という方も必見です!

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地域おこし協力隊を経て起業するという選択

「100万円」という具体的なキーワードを掘り下げる前に、地域おこし協力隊と「起業」の浅はかならぬ関係について考察してみましょう。

地域おこし協力隊を経て起業する人の割合はおよそ2割弱

<地域おこし協力隊の「失敗の本質」は応募する前に必読しよう!人生3年かけて失敗しないために。>という記事でも触れましたが、「協力隊の3年の任期を全うしてかつ定住する人」は約6割だそうです。
*3年未満で辞めた人は母数に入っていないようですが。

地域おこし協力隊の「失敗の本質」は応募する前に必読しよう!人生3年かけて失敗しないために。

 

その定住した人のうち「約3割」が「起業」しているとのこと。

つまり、

100人中60人が定住。

60人のうち、18人が起業。

=3年任期を全うした人のうち、約20%が起業している。

と言うことになります。

ちだ
多いのか少ないのか。

田舎 = 仕事少ない = 起業

「田舎に移住するのは興味あるけど、仕事がなぁ」というのは多くの人が抱える悩みだと思います。それは田舎にすでに住んでいる人たちも同じ。食いっぱぐれない役所の仕事は人気です。
実際、「地域おこし協力隊の任期が終わったらそのまま役場の職員、臨時職員になった」という話もチラホラ。
それくらい仕事が少ないのなら、もう自分で仕事を作るしかない!とアグレッシブに考えるのは自然なことですね。

地域おこし協力隊と起業は相性が良い

個人的に、地域おこし協力隊と起業は相性が良いと思っています。
起業をする上でベースに必要なのが「スキル」「人間関係」と考えられます。例えば

ちだ
ゲストハウスやりたいなぁ
地元の人
協力隊でがんばってたもんな。よし、親戚の空き家格安で売ってやる
ちだ
飲食店やりたいけど許認可わかんないなぁ
役所の人
協力隊の◯◯くんだね。これはあの課、これはこっちの課、うん、頑張って!

みたいなこと。
3年間真面目に協力隊をやっていれば、住民の方も役所の方も隊員の存在を認知し、応援してくれます。(してくれるはず!)

これが、小金を持っていきなり土地に来てもなかなかそうはいきません。

ゲストハウスやりたいなぁ
地元の人
誰かわからない人に住んで欲しくないなぁ。あ、空き家はないってことにしよう。
飲食店やりたいけど許認可わかんないなぁ
役所の人
△△の書類足りてませんよ?また明日来てくださーい。(塩対応)

これはあまりにも極端ですが、それでも半分行政半分民間という立場で3年間人間関係を築けるのは「起業」という側面から見るととてもプラスです。

よって、「地域おこし協力隊と起業は相性が良い」というのが僕の持論です。

地域おこし協力隊が起業すると100万円もらえるは本当か

では、いざ起業するとなると先立つ物はやっぱりお金。本当に100万円もらえるんだったらそれに越したことはありません。でもアテにしすぎて「やっぱりもらえません」も辛いですよね。じゃあ、どうすれば地域おこし協力隊が起業するときに100万円もらえるんでしょうか。

行政がOKを出さないともらえない

この100万円、国から協力隊へのプレゼントとしてポンともらえるわけではありません。

隊員が◯◯で起業するから100万円欲しい!と市町村に申請する

市町村は吟味して、OKなら総務省に申請する。お金は総務省からもらう。
でも、総務省からもらうまで時間かかるから、一旦「市町村の財布から」出す。
総務省は吟味して、OKなら市町村に申請金額を補助金として返す

この市町村は吟味して、OKなら総務省に申請するがポイントですね。つまり、各市町村が規定する内容によってもらえる/もらえないは<変わる>と言うことです。

では、どんな規定が考えられるでしょうか。

地域おこし協力隊としての活動場所と居住地が違ったら起業時に100万円はもらえない?

3年間の任期を終えて起業。そしてその間に家族ができました。赤ちゃんがいるので、住まいは「活動場所とは違うところ」へ。でも「会社の所在地」は「協力隊として活動していた場所」。こういうケースもあるかもしれません。

→市町村によります。

地域おこし協力隊としては広報活動。でも農家として起業したい!町おこしじゃないけど100万円もらえる?

3年間の任期中、様々な人との出会い、新しい価値観との出会いがあります。その中で出会ったコトを生業にしたいと思うこともあるかもしれませんよね。このケースはどうなるんでしょうか。

→市町村によります。

3年間地域おこし協力隊をやらなかったら起業時の100万円はもらえない?

これは、「2年終了時点でももらえる」とのことでした。実際、2年目に起業をするからと補助を受けた人、2年終わって3年目に起業するからと補助を受けた人などがいるそうです。ただ、これも

→市町村に要確認。

議会を通る可能性もある。

これも市町村によるそうですが、総務省からの交付金が市町村に入るまでにタイムラグがあるので形上は「市町村からの支出」が先立ちます。市町村からの支出は「予算」になります。「予算」は「議会」を通ります。

議員
この「A隊員起業費用100万円おもちゃ購入費」とはなんだね?
役所の人
地域おこし協力隊A隊員がおもちゃ屋をやりたいと言うので、その在庫です。
議員
子ども10人しかいないのにおもちゃ屋はないわー。もっと福祉にお金使おうよ。

となり、議会で「否決」される可能性もゼロではありません。

地域おこし協力隊が起業すれば100万円絶対もらえる、は嘘。

今まで見て来ていただいた通り、「地域おこし協力隊が起業すれば必ず100万円もらえるらしいぞ」というのは都市伝説レベルのデマなんです。3年とりあえずやっておけばプレゼントとしてもらえる100万円ではないんです。

それでは最後に、千田が考える「なるべくスムーズに起業補助金をもらえるようにする方法」を書いてみます。

地域おこし協力隊が起業する際になるべくスムーズに100万円をもらうための方法

定住したいから起業を考えてるとアピール

もう、3ヶ月たったくらいから
「僕、ここがすごく好きなんで起業して定住したいっす!まだ詳細は決まってないですけど!!」
とアピールしましょう。

実際に起業するかどうかはさておき。3年後のことは誰にもわかりませんから。でも思いは伝えておきます。担当者に「3年後は起業補助金の申請書を起案することになるかな」と心の準備をしておいてもらいましょう。

ただ、役所は人事異動が激しいので後任が来るたびに伝える必要があることを心得ておきましょう。

起業のイメージを開けっぴろげておく

1年くらいたったら起業のイメージも少しずつ形になって来ているコトでしょう。
子どもが全くいないのにおもちゃ屋さんはしないでしょうし、農地がないのに農家にはならないはずです。少しずつでも、「漠然としたアイディア」だけでも折に触れて話すようにしましょう。

実際形にならなかったら?あなたがそれを気にする必要はありません。役所の人は「もしそうなったら儲けもの」くらいの感じです。きっと。

申請が通りそうな内容を一緒に考える

アイディアが具体的になって来たら、ここでも前もって話すようにしましょう。例えば「近所への配達もするオーガニックカフェ」だったら、「車両は難しいけど、厨房機器ならいけますね!」となるかもしれません。
「独居老人の見守りも兼ねた定期配達もします」と言えば「福祉的な側面があれば車両もいけるかもしれません」となるかもしれません。

あくまでも起業補助金の100万円が適応されるか否かの第一にして最大のハードルは「市町村」なのでコミュニケーションをとりつつ、人間関係を作りつつというのが一番スムーズな方法だと思われます。

ぜひ面白い協力隊ライフを!

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